お肌の日焼けとメラニン色素
美白ケアを行なう目標とは、ハリやツヤなども兼ね備えた美しい白い肌を作って、それを持続させることで透明感のあるお肌になることです。
そして、目標に効率良く近づくため利用するのが美白化粧品なのですが、すでに表面化したシミやくすみのケアする『対策型美白化粧品』と、将来、これらの肌トラブルを表面化させる原因となってしまう肌内部のメラニン色素の生成をケアする『予防型美白化粧品』があって、これらを年齢や肌コンディションによって使い分けることが大切です。
このように書くと美白ケアにとってメラニン色素は最大の敵だと思われますが、身体の機能としては、紫外線に含まれ皮膚ガンなどの原因となる有害な光線から肌細胞を守るという大切な役割もあります。
それ以外にもメラニン色素は毛髪を黒くする役割もあって、年齢を重ねることで白髪が増えるのは、本来、黒色になるように作られてい毛髪に、メラニン色素が絡まなくなるためと言われます。
また、ご存知の方も多いと思いますが、某大手化粧品メーカーでの美白化粧品の白斑問題ですが、これは、お肌に白斑ができるという表面的な問題だけでなく、その部分の肌がメラニン色素を生成することができず、紫外線に含まれる有害な光線から肌細胞を守れず、皮膚ガンなどが発生するリスクが高まるという問題も懸念されています。
つまり、ある程度メラニン色素が生成されているからこそ、お肌も白斑の状態にならず、全体的に同じ肌の色で統一され、肌内部が必要以上の紫外線による悪影響を受けないようにしているのです。
こちらでは、メラニン色素が作られる仕組みと美白化粧品の効果について解説致します。
メラニン色素が肌の色を変えるのは?
少し話が逸脱してしまいますが、わたし達日本人は肌の色で分けると黄色人種になります。
そして、欧米の人には肌の白い人が多くて、アフリカ大陸や南米大陸には肌の色が濃い人が多くいます。
これは、地球の赤道上に近くて陽射しが強いアフリカ大陸や南米大陸に住んでいた人には、紫外線から身体を守るためにメラニン色素が大量に分泌され、逆に、赤道から離れている欧米に住んでいた人は、メラニン色素の分泌が少ないため、このような肌の色の違いがあると考えられています。
このように、人間の身体を有害な紫外線などから守るためのメラニン色素が作られる仕組みですが、これは、お肌が一定量の紫外線を浴びることで、4層に分割され、お肌の1番奥の基底層にあるメラノサイト(色素細胞)がチロシナーゼ(活性酵素)との反応することで、メラニン色素が作られお肌の色が濃くなります。
美白化粧品ケアがメラニン色素を減らす作用
そして、美白化粧品の配合成分により起こる作用ですが、このように作られているメラニン色素に対して、肌内に生成されている物を漂白する効果の成分、メラニン色素が生成される条件を抑える効果の成分などによって起こります。
たとえば、美白効果が高いということで注目を集めている成分のハイドロキノンは、お肌に表面化しているシミやくすみを漂白する効果に優れているため、対策型美白化粧品の主成分として配合されています。
また、美白化粧品以外のスキンケア化粧品などにも幅広く配合され、厚労省(厚生労働省)にも認可された美白成分で、食べて摂取することでも美容効果に繋がると言われるビタミンCは、メラニン色素の元となるチロシナーゼ(活性酸素)の生成や炎症性の色素沈着を抑制する効果があります。
ほかにも、ビタミンCと同様に厚労省認可の美白成分のアルブチンには、メラニン色素と反応することで、お肌の色を変えるチロシナーゼの生成を抑えます。
まだ、これらの成分意外にも、お肌のターンオーバーを促進させて、基底層のメラノサイト(色素細胞)とメラニン色素を身体の垢(アカ)として肌外に押し出す効果など色々な成分があります。
このように、美白ケアに利用する美白化粧品を選ぶ時には、シミやくすみとして表面化したメラニン色素をケアする対策目的なのか、メラニン色素の生成自体を抑制する予防目的なのか決めたうえで、美白化粧品に配合されている成分を把握することで、美白ケアの効率が良くなることと同時に自身の美白や美肌に関するスキルも高めることになります。