紫外線がシミなど肌トラブルを起こす理由
加齢によってお肌に表れるシミ・くすみ・ソバカスなどの肌トラブルの大半は、お肌に受けた紫外線の影響だと言われています。
ほかにも、精神的なストレスの蓄積や妊娠や出産でのホルモン分泌の変化による影響もありますが、1番大きいのは紫外線による影響です。
そして、シミ・くすみ・ソバカスの素となっているのが、紫外線を浴びたお肌の一番奥(基底層)のメラノサイトが活性酸素のチロシナーゼと反応し作られた、黒色系のメラニン色素です。
また、紫外線を浴びると肌内から保湿やハリ・ツヤを保つのに必要なセラミドやコラーゲンなどが減少します。
そのため、乾燥肌や敏感肌になることで、お肌のバリア機能が低下しないように注意する必要もあります。
こちらでは、紫外線で作られるメラニン色素が肌トラブルの原因になる理由などを解説致します。
隠れジミが加齢で表面化する
年間を通しての季節では、5月以降の初夏頃から夏に向かって、だんだん紫外線も強くなり、その紫外線を浴びることによって、お肌の中ではメラニン色素が作られます。
そして、紫外線が弱くなる秋以降から日焼け前の肌の色に少しずつ戻っていきます。
このように、日焼けしたお肌の色が戻るのは、肌内で作られたメラニン色素が、古い肌を押し出し新しい肌に新陳代謝をさせるターンオーバーによって肌外に排出されるためです。
しかし、夏の紫外線が強い季節の場合は、ターンオーバーがメラニン色素を排出するよりも、肌内で生成されるメラニン色素の量が多くスピードも速いので、見た目で変化が分かる日焼け肌の状態が続きます。
また、脱毛エステやサロンに通った経験のある方ならご存知だと思いますが、脱毛エステサロンが施術を断る項目の中に日焼け肌があります。
それは、使用する脱毛器がムダ毛の毛根で色素が濃いメラニン色素にダメージを与えて脱毛効果を出すという特性があるので、日焼けでメラニン色素が増えた負担をかけないために、脱毛エステやサロン側は施術を断るのです。
そして、どんなに肌内部でメラニン色素が生成されても、それが全て体外に排出されていれば、シミ・くすみ・ソバカスといったお肌のトラブルは、ほぼ表れません。
しかし、どんな人にも排出されないメラニン色素が肌内部に残っていて、これらのメラニン色素は肉眼では確認できませんが、肌年齢や肌質など測定する専用のUVカメラで見ると確認することができ、このように、ずっと肌内に残っていメラニン色素は、表面化する前のシミの予備軍で隠れジミとも言われます。
そして、お肌の保湿力を高めハリなど持たせることにも重要なターンオーバーのサイクル(期間)が加齢によって長くなることで隠れジミが表面化し、シミ・くすみ・ソバカスなど様々な肌トラブルが発生します。
60代前後からさらに深刻になる紫外線の肌トラブル
このような形で、紫外線による肌トラブルが加齢により少しずつ表面化していきますが、特に50代後半から60代にけて、老人性色素班と言われるシミとして表れたりします。
また、老人性色素班の部分がイボのように盛り上がる脂漏性角化症という良性の腫瘍にまで発展します。
そうなると、これを改善するには専門知識を持った皮膚科のみで処方される濃度の高いハイドロキノンでも効果がないので、液体窒素による凍結療法や炭酸ガスレーザーや電気レーザーで切除などの外科的な処置が必要になります。
このように、加齢によって表れる肌トラブルを事前予防するためには、20代・30代の頃から紫外線によるメラニン色素の生成を抑えたり、まだ、お肌に表面化していない隠れジミを漂白するなど美白化粧品ケアを心がけることが、非常に重要となってきます。